それは、毎年３月下旬から４月上旬の期間に南モロッコのサハラ砂漠で開催され、その距離なんと約250km。6ステージを７日間で行われ、その間、選手たちは砂漠のなかを走り続けるというものです……。

食料・寝袋持参！？

6ステージ中、第1〜3ステージは、30km〜40km。第４ステージは、オーバーナイトステージと呼ばれ、およそ70km〜85km。第５ステージが42.2kmで、第6ステージが10km〜20kmと分けられているのですが、その間の食料や寝袋は持参です。したがって、衣食住を充実させすぎると、走るときの荷物になり、少なすぎる食料がなくなったり、うまく寝れなかったりします。

気温差も世界一！？

昼は40度近くあるのですが、夜中には氷点下近くまで気温が下がります。それだけでも驚きなのですが、通常のステージは12時間以内、最長ステージは34時間以内に走りきらないと失格という時間制限もあります。もし途中で行方不明者が出た場合、ヘリコプターで捜索してもらえる……というかヘリでしか探せないのですが、こんな過酷なマラソンの完走者率はなんと8割を超えています。それだけ、このマラソンに挑む人たちは猛者なのでしょう。

過去にはこんな事件も！

1994年のレースでは、イタリア人の警察官マウロ・プロースペリさんが砂嵐で迷ってしまい、砂漠を5日間さまよう羽目になりました。灼熱の大地でコウモリを捕まえ、生き血を飲んで渇きをしのぎ、果てには絶望し、手首を切り自殺をはかったマウロさん。幸いにも、脱水症状により血液濃度が濃かったために、血が流れずに一命を取り留めたが、遊牧民の一団に発見された時には、13kgも体重が落ち、ゲッソリしていたそうです。

参加するには!?

こんなにも危険なレースに参加するためのエントリー費用は、3150ユーロ（約45万円）であり、それに安全保障費が別途200ユーロ（約3万円）必要となります。かなり高いですが、毎年多くのランナーがこのレースに参戦を希望しています。このレースを完走した暁には、相当な自信につながるでしょうね。申込みは、国境なきランナーズより。

世界一過酷な「サハラマラソン」って何？！